10絵本 雪だるま2
絵本 雪だるま2
朝日が夜のやみをすっかり追い払うと、雪だるまは、
「わあ!」
と、思わずさけびました。
キラキラ、キラキラ、キラキラ。
雪がかがやき、庭は一面ダイヤモンドをしいたようです。
すぐそばでは、若い女の人と男の人の楽しそうな声がしました。
「すてきね。夏にはとても見られない景色(けしき)よ」
「ああ、そうだね。それに雪だるまも夏には会えないね」
二人は笑って、楽しそうに屋敷にはいって行きました。
「あの人たちは、なんなの?」
雪だるまは、小屋から様子を見ていたイヌにたずねました。
「なんなのって、大きい坊ちゃんと奥さんになる人さ。大きい坊ちゃんは、小イヌのころストーブのある女中(じょちゅう)さんの部屋でぼくをかわいがってくれたんだ。ストーブってのは、寒い日には世界一すばらしいものになるんだよ」
「ストーブって、きれい? ぼくににてる?」
「いや、正反対だね。女中さんの部屋を見てごらん」
雪だるまは、女中さんの部屋の赤々と燃えるストーブを見たとたん、言いました。
「あっ。ぼくの身体の中で、またミシミシ音がする。なんだかぼく、どうしてもストーブのそばに行きたい」
「なにいってるの。あんたがストーブによりそったら、とけちまうよ」
イヌが言うと、雪だるまは言い返しました。
つづく→
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